
住宅ローン控除とは、銀行から長期のローンなどでお金を借りて家を買った人に対して、家計の負担を軽くする制度です。住宅ローンを組んで手に入れたマイホームには、毎月の住宅ローン返済の他、固定資産税の負担もあり、家計の支出が増える心配もりますので、減税の制度は助かりますね。
本記事では、住宅ローン控除よってどの程度減税となるのか?についてシミュレーションしてみます。
まず、物件タイプ別の最大控除額がどの程度となるのか見てみましょう。
住宅ローン控除 2022年度税制改正後の最大控除額
控除額は住宅ローンの年末残高によって決まってきます(年末住宅ローン残高の0.7%が控除される)。また、最大の控除額は前回見た通り、住宅のタイプによって変わってきます。
以下の表を見てください。最大の控除額は認定住宅で2022~2023年入居なら455万円、2024年~2025年入居で409.5万円となります。
(図1)住宅の種類別最大の控除額
| 住宅のタイプ | 2022~2023年入居 | 2024~2025年入居 |
| 認定住宅 | 455万円 | 409.5万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 409.5万円 | 318.5万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 364万円 | 273万円 |
| 省エネ基準を満たさない住宅 | 273万円 | 原則として0円※ |
出所:「令和4年度税制改正大綱」
では、実際のパターン別にて、シミュレーションを行ってみましょう。
住宅ローン控除のパターン別シミュレーション

会社員なら、給与から基礎控除や社会保険料、生命保険料などの控除が差し引かれ、最終的な所得税が算出されていますね。住宅ローン控除を使った場合、この算出された所得税から控除分が差し引かれることとなります。つまり、「税額控除」です。
年間で払い過ぎた税金があれば、年末調整などで差額が還付される(税金が戻ってくる)ことになります。その額は、年間最大35万円(認定住宅の借入金残高上限5,000万円×0.7%)になります。
ただし、控除される額は住宅タイプによって住宅ローンの年末残高の上限が異なります。
住宅ローン残高がある限り、最低10年間は減税されますが、具体的にどのような計算になるのか、以下の例で見てみましょう。
【例1】Aさん:所得税が50万円、年末の住宅ローン残高が5000万円だった場合
| 家族構成 | Aさん、妻(扶養)、子供1人 |
| 年収 | 500万円 |
| 所得税額 | 約10万円 |
| 住民税額 | 約20万円 |
| 住宅ローン 借入額 | 5500万円(頭金・ボーナス払いなし) |
| 年末時点でのローン 残高 | 約5000万円 |
まず、住宅ローン残高の0.7%にあたる35万円が住宅ローン控除額として計上できるので、最終的な所得税は「10万円(所得税額)-35万円(控除額)=▲25万円」となり、マイナスとなるため、所得税「約10万円」は全額が控除されます(所得税はかかりません)。
控除できていない金額は25万円です。控除しきれなかった額については、住民税から控除されることとなります。Aさんの住民税額は20万円ですが、住民税に対する上限は13万6500円と定められているので、実際に戻ってくる控除額は、最高の「13万6500円」となります。
最終的には、Aさんの場合は・・・所得税からの控除額「約10万円」と、住民税からの控除額「13万6500円」の合計である「23万6500円」が控除されます。
まとめ

まとめると、控除額は住宅ローンの年末残高によって決まってきます(年末住宅ローン残高の0.7%が控除される)。また、最大の控除額は前回見た通り、住宅のタイプによって変わってきます。最大控除額は新築の認定住宅で455万円、ZEH水準省エネ住宅で409.5万円、省エネ基準適合住宅で364万円、中古の認定住宅で210万円等となります。
控除される税金としては、所得税ですが、控除できなかった額は住民税から控除されます(住民税の控除は最高13万6500円)。結果、この所得税と住民税の控除額合計が住宅ローン控除の額となります。
いかがでしたか。私も、住宅ローン控除を受けていましたが、年末調整で十万円単位で戻ってくるイメージとなります。何か、ボーナスが入ったようで、とても嬉しい気分でした!(サラリーマンの場合、1年目は確定申告、2年目以降は年末調整により控除される)
皆さんは、どんな家を考えられているのでしょう。家の購入は一大行事で大変ですが、本当に楽しみです。ワクワクします。
それでは、次回は実際に「住宅ローン控除」を受けるための手続きについて解説します。
ご参考
【既に住宅ローン控除を受けていれば2022年度税制改正の影響はありません・・・】
なお、よくある勘違いは「既に住宅ローン控除の適用を受け、控除率1%の税額控除を受けている人が、2022年以降は控除率0.7%に引き下げられる」というもの。すでに、住宅ローン控除を受けている人は、その人の入居時の税制で10年(13年)間控除を受けられます。

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